ローカライズの難しさ(日→韓翻訳の具体例)
最近、今さらですが『金色のガッシュ!!』にちょっとハマってるんですが、
金色のガッシュ!!完全版 1 /クラ-ケンコミックス/雷句誠
何気なく나무위키を見たら、ローカライズの難しさがわかる良い例があったのでご紹介します!
ローカライズとは?
特に韓日ウェブトゥーン翻訳でローカライズと言われているのを耳にすることがあると思うのですが、「現地化」、「地域化」とも呼ばれる作業です。下のサイトの説明がわかりやすかったので、詳しくはこちらをご覧ください。
翻訳と大きく違うのは、翻訳は文字の置き換えなのに対し、ローカライズでは、翻訳先の文化や慣習を配慮した上でアウトプットを行う点です。
とあるように、現地の文化や慣習などを考えて違和感がないように翻訳しなければならないので大変です。
日→韓ローカライズの具体例
簡単に説明すると、魔物の主人公のガッシュが使う技の名前の中に「ザケル」というものがあります。これを、人間の主人公である清麿(きよまろ)が「ふざけるな」というセリフを発したことで、たまたま技が発動してしまうというストーリーなんです。
韓国語の翻訳はこれを活かして「웃기지마」から取って「기지마」にしたそうで。でもこの段階では出てこないザケル以外の技が「ザケルガ」、「バオウ・ザケルガ」などザケルとつながっているので기지마とつなげるのが難しいんですよね。
この「ふざけるな」のシーンは第1話なので、原作がどこまで進んだ状態で翻訳したのかはわかりませんが、ザケルガという技が出てくるとわかっていたらきっとこういうふうに翻訳することはなかったんじゃないかなと。
その後、韓国での出版社が変わったらしく、再翻訳した時には下のように翻訳を変えたそうです。
「혼자 켈트 숲에 떨고 있던 아이를 내가 왜!!(一人でケルトの森で怯えていた子どもに、なんでオレが!)」
ガッシュが見つかったのはイギリスの森なのですが、作者に今後森の名前が出てくるのかどうか確認した上で、「켈트 숲(ケルトの森)」というオリジナルの設定を追加して翻訳したそうです。
これで、혼자の자と켈트 숲の켈をつなげて자켈(ザケル)にしたということ!
単純に翻訳するなら「ふざけるな」は「웃기지마」で良いのですが、前後の内容も考えて、その後の伏線や展開も考慮して翻訳すると上のような例になります。
今回は日→韓翻訳を例にあげて説明しましたが、最近話題の韓日ウェブトゥーン翻訳は特にローカライズされることが多いので、こういう苦労が伴っているんだなと伝われば幸いですㅎㅎ
余談ですがわたしの推しキャラはキャンチョメです。笑
それではあんにょーん♪(^_^)/~~